KP
辺りは真っ暗だ。いや、これは闇と表現するべきなのかもしれない。
瞼を閉じている感覚もないので、眠っているとも言えないようだ。
何より、手足の自由が効かない。いや、体があるのかすらわからない。
星 至望
……なんだ、ここは……
いや、いまは、どういう状態なんだ…?
? 『おや、どうしてここに――』
KP
誰かの声がした。前から、右から、左から、後ろから
はたまた上からなのか、どうにも曖昧だった。
直接意識に語り掛けてくるような声とでもいうほうが
まだ「まさしく」と感じられたのかもしれない。
声はこちらの都合など関係なしに言葉を続けていた。
?
『……そうか、困ったな。この間の満月の影響かな、それとも――
どちらにしても、🙹を🙹🙹にも、今の君のままじゃ』
星 至望 「……? 満月…?」
KP
何かを言っているが、聞き取れない部分がある。
一体何を悩んでいるのだろうか?
星 至望
「……おい、お前――」
「 ……🙹🙹、🙹🙹―― 」
KP
おかしい。声が出ていない。
何か喋ろうと思ったら、聞こえてくる声の「聞き取れない言葉」のようになってしまった。
これは……どういう事だ?まるで耳に水が入った時のような膜の張った感覚があって
自分の声をうまく聞き取る事が出来ない。
?
『――うん?
あぁ、ちょっとまってくれるかな。
今どうしたらいいか、考えているからさ』
KP
声は何か思案しているような様子を見せていた。
とは言っても、姿は相変わらず見えずこの場所は闇の中なのだから、雰囲気でしかないわけなのだが。
ここでアイデアをどうぞ。
星 至望 CCB<=80 【アイデア】 (1D100<=80) > 11 > スペシャル
KP
この声の主が誰なのか、自分の記憶にある限りでは思い当たらない。
しかし、どこかで聞き覚えがあったのだ。それが何故かはわからない。
まるで生まれる前から知っているかのような、
そんな「懐かしさ」を思いだすような声だった。
……ところで、男女かどうかがわからないのだ。
どちらかと言えば男性的な声にも聞こえるが、
女性らしさが無いと言えば、そんな事は無い。
中性的というわけでもないのだ。
時折、自分の声が反響しているような、そんな気さえする。
結局わかったのは、この声の主が誰なのかはわからない事と
――こちらに敵意は無い。という事だけだ。
星 至望 ……返事を待つしかないのか?
? 『――あぁ、そうだったね』
KP
どうしようかと考えあぐねていれば、声はまるで誰かに急かされて気付いたような反応をした。
言葉のすぐ後に、パチンと指でも鳴らしたかのような音が鳴り響く。
次の瞬間、自分の存在が「在る」のを感じた。
腕を動かせば手が見えるし、顔を触る事も出来る。
思わず零れ出た呼吸は、自然と「言葉も話せる」のだと実感させた。
しかし相変わらずこの場所は「まっくらやみ」だ。
それは明るい部屋が暗くなったのではなく、黒い空間に浮かんでいるかのような感覚だった。
脚を動かそうとしても、歩いたり走ったりする事は出来そうにない。
とにかく、話す事は出来るらしい。……何を聞こう?
星 至望 「……ここは、どこだ?」
? 『ここは🙹🙹だよ』
KP
肝心な名称らしき部分で何を言っているのかまるで聞き取れない。
何度か聞き返してみたが、やはり同じ言葉のようだった。
こちらに伝わるような言葉にならないのを声も感じ取っているのか、どこか悩むような声色に変わる時があった。
?
『どうにもうまく伝えられないな。他の言葉で……、そうだ。太陽。
これなら聞こえるかな?ここには太陽の光は届かない。
今君は、僕によって姿が見えるようになったんだけど――』
KP
言葉途中で声の主は『あぁ、そうだこれこれ』と何かの準備に意識を奪われてしまった。
これについてはこれ以上の詳細は期待出来そうにない。次は何を聞こう?
星 至望 「……… 満月とは何だ?」
? 『ついこの間さ。うんと寒くてうんと美しい満月だっただろう?』
KP
確かに、自分にとっての運命の日である満月の日があった。
SNSやらTVやら、あるいは報道や新聞やらで騒がれていた。
?
『そのすぐ後さ、あの流星があったのは……、
星も随分並んだし、新月が――』
KP ▼〈天文学〉あるいは〈知識-30〉か〈アイデア-20〉をどうぞ
星 至望
CCB<=85-30 【知識】 (1D100<=55) > 32 > 成功
CCB<=1 【天文学】 (1D100<=1) > 5 > 失敗
う……
KP
では、あなたはうんと寒い夜空に浮かぶ真っ白な満月がコールドムーンと呼ばれていた事、双子座流星群があった事、後には木星と土星が急接近した事を知っている。
しかしこれは2020年12月13日の夜以降の話を示している。
なので、違う時代の探索者は知識としてそれに気付くか、過去の探索者であれば気付きようの無いものである。
時代的にわけがわからないと思ってもいいだろう
星 至望 ……?
KP ▼上記に成功した者のみ<アイデア>あるいは<天文学>
星 至望 CCB<=80 【アイデア】 (1D100<=80) > 51 > 成功
KP
双子座流星群のすぐ後、12月14日から15日に日食があった事を知っている。
現代探索者に限り、このシナリオ終了後は2020年12月16日以降である事が確定する。
言葉途中で声の主は『あぁ、そうだこれこれ』と何かの準備に意識を奪われてしまった。
これについてはこれ以上の詳細は期待出来そうにない。次は何を聞こう?
星 至望
ずいぶん前のことを、さも昨日のことのように話す……なぜだ。
「……お前は、だれだ? 」
?
『夜を愛し、太陽を敬い、中立であれ』
『そして、誰も彼もの魂の名前を知っている者』
KP
それが自分なのだと答える声は、どこか楽しそうで
どこか嬉しそうで、どこか、寂しそうにも聞こえた。
?
『そう、だから君の名前も知っているよ』
『君は――――至望、星いたみだ』
KP
声に告げられた名前は、確かに自分の名前だった。
言葉途中で声の主は『あぁ、そうだこれこれ』と何かの準備に意識を奪われてしまった。
もう一度「あなたはだれ」なのか聞いてみたが、どうやら本人は答えているつもりらしい。
不思議そうに繰り返し同じ言葉を返してきた。
嘘をついていたり、はぐらかしてきているようにも思えない。
……今はそこに拘る時間も無いのかもしれないし、
これ以上の詳細は期待出来そうにない。次は何を聞こう?
何も選ばなかった。あるいは、もう何も聞ける事が無い?
時間だけが過ぎていく気がする。
――時間は経過して、いるのだろうか?
そういえば今、一体どのくらいここにいるのだろう?
これ以上何もしないでいると気が狂ってしまうかもしれない。
何か、せめて会話でも。
早く準備とやらが終わってくれればいいのに。
?
『おまたせ、準備がようやっと終わったよ。
どうやら君は偶然ここに迷い込んでしまったみたいなんだ。
すぐにでも帰らないと、君はここで消滅してしまう。
あ、残りたいなんて言わないでくれよ?
それは僕としても望まないし、君の都合は聞いてあげられないんだ。
――もうすぐ彼が起きてしまうし、君が見つかっては大変だ』
KP
彼とは誰なのか、声の主の姿は見えていないのにまるで周囲を見渡しているようにも思えた。
どういう事かと考えている間も、声の主は言葉を続けている。
?
『少し早いけれど、人の間で言うクリスマスプレゼントって奴だよ。
知ってる?知らない?それとも今は違う名前だったかな。
まぁとにかく、ハッピーホリデーって事さ。
え、よくわからないって?はは、こういうのは楽しんだもん勝ちって言うんだろう?
さ、プレゼントを用意したから、どれか【ひとつ】だけ選んでおくれ。
君を【元居た場所】に帰すのは中々に骨が折れるからね。
どのくらい僕に捧げてくれるのか、選んでほしい。
その代わり、ここから出る君には……』
『特別な何かが与えられると思うよ』
KP
唖然としたか、怒りがわいたか、絶望したか、
あらゆる感情が出たかと思えば、ぽつりと冷静であったり。
とにかく、選ばなければ道は無いらしい。
こちらの様子を感じ取ったからか、目の前に何かが現れた。
目の前に現れたのは、色とりどりの箱だった。
見た目はまるで【プレゼントボックス】だ。
これもやけにバーチャルな世界観が持続していて、
スワイプする度に別のボックスが目の前にやってくるのだ。
箱は手に取る事が出来て、離せばまた元の列に戻っていく。
? 『ひとつだけだよ?』
KP
こちらの心境などお構いなしに、声はどこか楽しそうだ。
箱を振ってみれば音は無く、軽いようでいて
空っぽには思えない程度の重さがある。
一体何が入っているというのか。
▼選んだ箱をクリックしてください。
※箱の中身は完全にランダムとなっている為、外見は関係ありません。
リボンを引っ張ってしまった人は、当たり前ですが開きますので選択終了です。
運試しといきましょう。
箱を開封する為にリボンを解く。
一度引っ張ってみればしゅるりと簡単に解け、
ぱかんと箱がまさしく開いていった。
色とりどりの光が視界いっぱいに溢れていた。
チカチカと目が眩んで、潰れそうになるかと思うほど。
その光の一粒一粒が『情報』なのだと理解した。
――理解、してしまった。
それは自分が生まれる前の出来事で、
それは自分が死後やってくる出来事で、
それは愛する誰かの出来事で、
それは知らない誰かの出来事で、
この星が、宇宙が、形作られた瞬間を
――滅びゆく瞬間を
目にも留まらぬ速さでそれを眺めながら
自分は魂の光となって駆け抜けていった。
そう、最初に見ていた光の粒のひとつになったのだ。
――その魂を崩れさせながら
なんて美しい光景だろう。
なんて恐ろしい光景だろう。
なんて、はかない光景だろう。
ひととき自分は世界の一端を知った。
この世界のひとつとなった
知は血と肉となり、暗闇から自分を引き剥がすには充分すぎる程だった。
気づけば自分は酷く眩い光の中にいた。
しかし、堪えられるわけはなかった。
そんな情報量にも、それらすべてを覚えている事にも。
…
……
…………どれくらい、経った?
?
『あの場所から出るには、君はヒトのままではいられない。
でも、あそこに居続ける事もできない。
僕は干渉はしても、出してはあげられない。
君が🙹🙹になる必要があったから。
――さぁ、その光を僕におくれ。
そうしたら、君をヒトにしてあげる――』
KP
この言葉を、否定や肯定する感情はもう自分には無い。
あったとすれば、それはヒトであった頃の……。
▼捧げものによる<SAN値の減少判定>
あなたのSAN値によって判定が異なります。
十の位が8面ダイスの数となり、
SAN値の半分(切上)が固定減少値となります。
例:68=6D8+34、25=2D8+13
【※現在SAN値より大きな値が出た場合はSANゼロ扱いとなる】
星 至望 6d8+33 捧げもの (6D8+33) > 36[6,4,8,4,8,6]+33 > 69
KP
▼後遺症【記憶喪失】
正気度の大きな喪失と、あなたの存在が書き換えられたのだ。
声の主があなたに光を捧げられ、糧とする事で、
『世界の一端を理解した』事を忘却させました。
それは、この出来事によって起きる筈だった
強い精神的苦痛及び肉体的損傷を免れる結果となった事でしょう。
また、記憶喪失によって本来起きる筈だった発狂判定はありません。
このシナリオに来る直前までの記憶は残っています。
また、ヒトとして再形成される際、思考力を与えられます。
それは元々あなたのもっていた感情の灯火でもありました。
▼正気の獲得 3D3+2
星 至望 3d3+2 (3D3+2) > 6[2,1,3]+2 > 8
KP
――誰も知らない、瞬きが、
――ひとかけらの星が、流れていった。
「 ・・・・・ 」
どこからか、何か聞こえた気がした。
……いや、きっと気の所為だろう。
なんだか随分と心地の良い場所に居た気がする。
そこから生まれて、最後には帰るような。
そんな場所に。
とても美しい悪夢を見た。
とても恐ろしく優しい夢を見た。
何故か胸がざわついて、仕方が無い。
自分の人生は、まだこれから先も
何かが有り続けるのだと言われているようだった。
さぁ、もう目を覚まさないと。
『はじまり』は『おわり』を迎えて
『おわり』は『はじまり』を迎える
そうしてすべてが巡るのだから
おつかれさまでした。
これにて『Nokidding!』はおしまいです。
目が覚めた時、言い知れない不安と、
留まっていられないような高揚感を抱く事でしょう。
まだまだ沢山のお話に向かう事が出来るのですから
どうぞこれからの人生も楽しみぬいてください。
(ロスト探索者で参加した方の処理は最下部に記載)
無事SAN値は減少しましたか?
あなたの存在は一度、ヒトではなくなりました。
正気を失ってなお生き抜いた先に与えられるのは
知による魔力であったり、幸運そのものだったりするでしょう。
それではボーナスタイムです。
▼POWあるいはMPなどの上昇(永久的上昇)
捧げた減少値の十の位によって内容が異なります。
・01~09捧げた=POW上昇無し、幸運に+5
・10~19捧げた=POW+1、MP+1D3
・20~39捧げた=POW+1、MP+2D3
・40~59捧げた=POW+2、MP+1D3
・60~79捧げた=POW+2、MP+2D3
・80~99捧げた=POW+3、MP+1D3
※POW18を超えての上昇はしません
▼POWが18になった(元々18だった)方
POWはそれ以上の上昇はしませんが、MP+2D3とアイテムの贈呈
【アーティファクトの獲得】
あなたは何かを握りしめたまま目を覚ましたようです。
見てみればそれは幅1cm、長さ3cmの小指程の半透明なプレートでした。
片方に金色の円盤がはめ込まれており、半分は白色で、
もう半分は「朱鷺色、あるいは珊瑚色」と呼ばれるものでした。
金色の円には模様のようなものが入っており、それは満月のようにも見えたのです。
不思議と、肌見放さず持っていたほうがいいような気がします。
金具や紐などで固定するも、そのまま持ち歩くのも自由ですが、
落とすとその場で落とした事に気付くので、失くす事はまずありません。
※持ち主であるあなたが死亡したその時には、粉々に砕けてしまいます。
誰かに譲渡した場合、この効力は譲渡先には与えられません。
『AF:ふしぎなプレート』
曲げる事も折る事も出来ない不思議なプレート
一体何で出来ているのかさっぱりわからないが、とても美しい。
見ているだけで心が穏やかになってくる気がする。
【効力】書物を読み解く際に必要な技能全てに+10%のボーナス
項目や分野を見つける為の「目星」、理解による「図書館」
関連する専門知識による発見の「知識技能」などが該当する。
※書物に該当する物以外への判定には効果が無い
消滅するその時まで、あなたの知的好奇心を支えてくれるだろう
▼シナリオクリアボーナス
〈POW×5〉を振って、『クトゥルフ神話技能』に値を追加してください。
【成功】で現在のPOW×1の値を追加
【失敗】で一の位の出目のダイスを一回振って追加してください。
例:POW15=1D5、POW09=1D9
忘却したとは言え、その魂に刻まれた知はどこかで芽吹くやもしれない……。
【オマケ】AFのイメージ画像を用意しました。
詳細にある内容と大体同じであれば好きにデザインして構いません。
制限として【白色、朱鷺色、金色】の3色以上は使わない事。
また、月のような円盤がある事。円盤の位置は中央など変えて構いません。
※クリックで新しいタブが開いて原寸DL出来ます。
▼ SANを捧げた皆様へ
沢山捧げて頂きありがとうございます。新年ボーナスです。
それでは以下の【運試し】をクリックしておみくじを引いてください。
世界観だとか国は深く考えず縁起物としてご賞味ください。
画像はお持ち帰り頂けます。『大吉出した!』などは言ってOK
月っぽいクッキーみたいな何かです🌙
星 至望
POW上昇 13 → 15
CCB<=(13*5) 【POW】 (1D100<=65) > 75 > 失敗
1d5 クトゥルフ神話技能の追加 (1D5) > 1
クトゥルフ神話技能 29 → 30
2d3 MP上昇 (2D3) > 5[3,2] > 5
天文学(おみくじ分) 1 → 11